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席亭ブログ
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その他
経年進化
ハウスメーカーの人から日々、気密性、断熱性、遮音性といった
普段耳にしない言葉で営業をされている。気づくと「性能」で家を比べ始める自分がいる。
あぶない。あぶない。20年前、いや、10年前と比べても、見たことのない機能が
登場しているので目がひかれる。だがそれは、10年後、20年後も、
また新しい機能が登場するということだ。いま最新であるものに目を奪われるのは、
将来新たに登場するものが羨ましくなるということだ。そんな繰り返しの輪の中には入りたくない。
いつまでたっても古くならないもの。
いや、古くなっても、それがむしろ嬉しくなるようなもの。経年劣化する「性能」ではなく、
経年進化する「質」に目をむけて選びたい。 -
囲碁 全般
高校OB大会
石音をはじめて12年がたち、僕が始めたリアル大会で
今も続けているのは1つだけになった。昨日は9回目の「全国高校囲碁OB/OG選手権」だった。
毎年開催していたが、震災でスキップして以降は開催が
1年おきになった。高校のクラブ活動の同窓会を、卒業後、数十年たっても
続けているところはあるだろう。だが、OB同士の対抗戦を、8校も集まって開催し続けて
いるのは珍しいかもしれない。ひとくちに高校OBといっても、集まるメンバーは
大学生から70代まで幅広い。そして集まるメンバーは、
アマチュア囲碁界のトップレベルの打ち手ばかりだ。懐かしい同窓会に、懐かしい真剣勝負が加わった
独特の味わいがある。僕は全体の幹事を1人でやりながら、母校の幹事、監督、
そして昨日は選手にもなった。「代打俺」といえば、出来る監督風でカッコはいいが、
何せ実力がともなわない。個人では連敗した。しかし毎回思う。
事前の調整や、母校のメンバー集め、当日の運営、
それらがすべて終わったあとの感触がいい。大会がおわり宴のあと、皆が帰り際、名残惜しそうに
名札をはずして会場をあとにする。それをまた見たくて、再来年、五輪の年にも
僕はまたこの大会を開催することになるだろう。 -
シニア
お茶の催促
「この前はすみませんでした。主人にこれとこれを根本さんに
出して頂戴ね、と何度もいっておいたのですが」87歳のシニアの御宅にうかがう頻度が最近増えている。
先月は9回訪問した。奥様が外出のときは、事前に冷蔵庫にお菓子を用意してくださっている。
それをご主人はしばしば忘れるのだ。奥様は笑って言う。
「こんど私がいないときは、『なにか出すのをわすれていませんか』
と主人にちゃんと言ってくださいね」お宅に伺うようになってからもうすぐ10年がたつ。
まだ「お茶の催促」ができる域には達していない。だが近いところまではきているかもしれない。
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その他
tea or coffee?
「美味しいコーヒーで素敵なティータイムを」
中野駅前の看板にふと目がとまった。
そうか。コーヒーよりティーのほうが守備範囲が広いのか。
「美味しいティーで素敵なコーヒータイムを」
にはならなさそうだ。たしかに「お茶しない?」といって
本当にお茶を頼む人はあまりいない。
お茶やティーという言葉は、固有から一般までをカバーしている。では本当にティー>コーヒーなのか。
コーヒー派の僕は、もう少し考えてみた。「コーヒーブレイク」という言葉がある。
ティータイムと同じように使われることもあるが、
その意味での登場頻度はティーよりすくない。だが、飲み物や喫茶から離れて、「ちょっとひといき」といった
エッセイやコラムの名称にも使われるときは
俄然コーヒーに軍配があがる。生活における守備範囲の広さでいえば、
ティーとコーヒーは互角。というのが、
今日のティータイムで出した
コーヒーブレイクな結論だ。 -
シニア
キャリアよりキャラ
プロフィール欄に、選挙に出て落選したことが書いてある人がいた。
くすっと笑ったが、これはわかる。
選挙に出ること自体がアピールになる。だがふつう、履歴書に、「〇〇大学受験失敗」とか
「事業で失敗して〇億損失」と書く人はいない。
挫折は職歴にはあらわれない。現役時代の華やかな職歴を武器に、企業の顧問につくシニアがいる。
だが定着することは少ないそうだ。職歴至上主義の弊害だ。大企業出身者が中小企業の顧問となる場合、
舞台の大きさも文化もことなる仕事場で輝けるかどうかは、
知識や華々しい実績よりも、人間力が決め手になる。いままでいかに挫折を経験して、それを自分の力で乗り越えてきたか。
いま、社会でシニアに求められているのはそんな力や経験なのだろう。
「キャリアよりもキャラ」
そんな視点で選べる場を創りたい。