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席亭ブログ

  • その他

    朗報きたる

    今年は忘年会が一つもない。
    そんななか、唯一の誘いが今日届いた。

    5歳の女の子からだった。

    「おねえちゃんと一緒にクリスマスパーティーにきてね」

    おねえちゃんとはつれのこと。つれの姪から家ランチのお誘いだ。
    何歳からでも誘いは嬉しい。

    そういえば先月は米寿の方に飲みに誘われた。
    来月はこの83歳差の間からの誘いもあると思う。

    きっと。

  • 囲碁 全般

    Y君の石音

    高校OB大会に毎回参加してくれたメンバーに中高同窓のY君がいた。

    今から33年前、彼と僕は、他の部員よりも遅く囲碁部に入ったので、
    既に有段者になっている仲間を追いかける形でお互い切磋琢磨の日々だった。

    中学3年、高校1年の2年間は「囲碁しか記憶にない」ぐらい没頭した。
    そのかいあってか、高校3年の時に選手3人の1人に入れるかどうか
    ギリギリの棋力にまで到達した。

    選手候補の高段者が20名を数える囲碁強豪校だったので
    まず母校で選手になるのが大変だったのだ。

    そしてリーグ戦の最終戦、最後の1席を争う形でY君と打つことになった。

    結果は僕がギリギリの勝利を収めた。嬉しさと申し訳なさが同居する
    不思議な気持ちを初めて味わった。対局後の彼が予想以上に淡々と
    していたので余計印象に残った。

    それから時が流れて、僕が石音を始めたことを知ると彼はすぐに
    会員になってくれた。仕事が忙しく常連メンバーとはならなかったが
    毎年新年にじっくり2人で打つのが定例となった。
    勝負は五分と五分で、勝ったほうはその年を気分よくスタートできた。

    今から4年前のクリスマス、突然の一報に言葉を失った。
    彼が酔ってホームから転落して亡くなったのだ。

    数日前の、新年もまた打とうという確認メールのやりとりが、
    まだ受信トレイのすぐ見れる場所に残っている。
    すぐには、彼とはもう打てない、という事実を受け入れられなかった。

    僕はその夜、石音から彼との棋譜を全て取り出して並べた。
    そうしないと心のざわめきを押さえられなかった。

    電子音だから全部同じ音のはずだが、やはり30年来の棋友である
    Y君の石音は、僕にはたしかに違って聞こえた。

  • 囲碁 全般

    高校生に戻るとき

    来年の3月に、9回目の『全国高校囲碁OB選手権』を
    開催することが決まった。

    大学のOB大会は色々あるが、高校のOB大会がないことに目をつけて、
    僕が2006年に立ち上げた大会だ。
    最近は2年に1度のペースで開催している。

    この大会は、母校の囲碁部員OBが集まる同窓会とは違う。

    高校時代に切磋琢磨したライバル高校同士、あの時を思いだしながら
    7人一組、3人一組で闘う団体戦だ。
    全国8高校、40名が集まる。

    大学生や社会人になって間もない20代の若手から
    60代のシニアまでが、母校の看板を背負う。
    その日の囲碁サロンは、皆それぞれが高校生に戻る場所となる。

    いままで何度も大会継続が危ぶまれたが、なんとか12年間続けてきた。
    30年来の囲碁仲間が集う機会は他にはない。

    僕は大会幹事としても、母校の監督としても選手としても
    この大会を楽しむことができるお得な立場だ。

    これからもゆるく続けていきたい。

  • その他

    忘れられない年

    社会人になって24年が過ぎようとしているが、
    今年は前代未聞の事態となっている。

    忘年会の予定がない…。

    となりの勤め人からは、やはり友達いないのね~と
    容赦ない言葉が飛んでくる。

    そんなわけないだろ、と軽く受け流す顔の一部が
    もしかするとひきつっているかもしれない。

    そうか。
    たまにはこんな「忘れられない年」があってもいいかもな。

    どんな手を使ってでも、明るく、楽しく、新年を迎えよう。

  • 囲碁 教え方

    1つの石に2つの意味を

    今日は渋谷で囲碁教室『上達の約束』だった。

    毎週参加しなくてもいいしネットでもいい。
    頻度も参加形式も自由に選べる教室は珍しいかもしれない。

    4名の生徒に講師2人が2時間半向き合った。

    今日の僕のメインメッセージは
    「1つの石に2つの意味をこめよう」

    囲碁というゲームは交互に着手して最後に陣地の大きさを競う。

    終わるときは盤上にほぼ同数の石が並び、
    大きさの違う陣地がそれぞれできる。
    石1つ1つの効率を競うゲームといえる。

    たとえば相手から攻められたときに
    「守るだけを意識して打つ」のと
    「守りながら相手への攻めもねらう」
    とでは、最後に大きな差となるのだ。

    いまこうしてブログを書いていることを一手、1つの石とすれば、
    「ただブログを書いて皆さんに読んでもらう」
    だけを意識するのと

    「将来本を書くための練習」や
    「自分の気づきの備忘録」
    「アクセス数を増やしてHPSEO向上」

    などいくつも狙いを持つとでは、半年後、1年後に
    違いがでるだろう。

    今日は繰り返しこのメッセージを発しながら
    自分の普段の行動をふりかえるきっかけにもなった。

    こうして教えながら、自分が一番「上達」しているのかもしれない。

    *囲碁教室の新しいカタチ『上達の約束』
    https://peraichi.com/landing_pages/view/jotatsu-promise-igo