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席亭ブログ

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    大切な1時間

    子供の頃はいつも、早く終わらないかなぁと
    それは「耐える時間」だった。

    大人になって、耐える時間から「過ごす時間」にかわった。
    儀式として理屈ぬきで必要なものは歳とともに増える。

    最近は過ごす時間から「想う時間」にかわってきた。

    通夜と告別式2日間で合計1時間はたっぷりお経を聞く。

    その言葉の意味は耳をすまして聞いてもわからない。
    だが1時間は、集中してその人を想う時間としてちょうどいい。

    同じように想う人といっしょに過ごすがゆえに、
    これから想い続ける始まりとして大切な1時間となる。

  • その他

    伯母さん、ありがとう

    どんな時も明るく味方してくれた。
    47年間、甥としての実感だ。

    一昨日、伯母が亡くなった。
    2ヶ月半が平均の緩和ケア病棟で4ヶ月以上がんばった。
    だが平均寿命まであと干支一周分残っている。早すぎる。

    まんなかの母を含め、たまにおしゃべり三姉妹が揃うと、
    展開が読めない掛け合い漫才が始まった。
    みなが集まる正月やお盆の密かな楽しみだった。

    8月の終わりにお見舞いにいったとき手紙をくれた。
    4枚の便箋にぎっしりと思い出と想いが綴られていた。
    僕は47年間ずっと「あっちゃん」だった。

    伯母は30年前に20歳の娘を交通事故でなくしている。
    親が子を供養する逆縁は世の中で一番つらいとされる。

    今頃あちらで再会しているだろう。
    そう思うとき、少しほっとする自分もいる。

    伯母さん、ありがとう。

  • その他

    ブログの力

    このタイトルだとふつうは「ブログの影響力」、
    たとえば、ブログで〇〇が広まったとか、
    □□から嬉しい話がきた、をイメージする。

    筆者もそれを期待したいところだが、残念ながら違う意味の力の話だ。

    このブログを続けて読んでいる方(感謝です!)は記憶にあるだろうか。

    今年はまだ身体を壊していないから心配だ、
    などと生意気をブログに書いたら、翌週見事に壊れてしまった。

    11月は米寿の方に飲みに誘われ、
    12月は誰からも忘年会の誘いが来ないなか、
    唯一5歳の姪っ子からクリスマスに呼ばれたことも
    嬉しさのあまり筆がすべった。

    そのとき、これからきっと88歳と5歳の間からも誘いがあるだろう、
    と希望をこめて結んだのだが…

    なんとそのブログのあと、47歳(88歳と5歳の丁度中間!)の
    高校の同級生からランチの誘いがあったのだ。
    頻繁にあっている友人ではない。27年ぶりだ。

    いったいどんな話になるのか。

    まぁ男子校6年間も一緒に過ごした仲なので、
    四半世紀やそこらまともに話をしてなくても、
    一瞬で昔に戻って話が弾むにちがいない。

    と、ここに書いておけば、明日はそうなるだろう。

  • その他

    静かな活躍

    最近テレビをつけると「静かな番組」に
    チャンネルをあわせることが多くなった。

    タレントや俳優が少々大げさにコメントする番組は避けてしまう。
    加齢に伴う自然現象なのだろう。

    元旦の朝、NHKをつけていると、好みの静かなトーンで
    ある番組が始まった。

    『2時間でまわる伊勢神宮』

    飽きさせないスピーディーな展開と
    元旦らしい厳かな雰囲気に魅かれて、
    お雑煮とおせちを食べ終わったあとも最後まで見続けた。

    番組が終わり、さてテレビを消して年賀状をとりにいくかと
    立ち上がったそのとき、エンドロール最後の
    「統括ディレクター」のところで目がとまった。

    3歳年下の大学テニスサークルの後輩だった。
    NHKで数少ない女性ディレクターとして頑張っていることは
    知っていたが、元旦朝の番組を任せられるとはびっくりだ。

    嬉しくなって早速メールした。
    番組をつくりながら私自身も色々と学びました、
    とすぐ返信がきた。

    普段は気に留めることもない番組のエンドロールに
    「静かな活躍」が隠れていることを知った。

  • その他

    大福梅

    今年の元旦の朝は『大福梅』から始まった。
    京都の北野天満宮で配られる正月の縁起物だ。

    境内には50種1500本もの梅があり、
    毎年2-3トンとれる梅を樽で塩漬けたあと
    天日干してつくられる。

    元旦の朝のお茶にいれて招福息災を祈願する習慣は
    平安時代から続いているという。

    伏見にお住まいの石音メンバーの方から送って頂いた。

    ゆっくり飲むにつれて梅の酸味と塩気が強くなり、
    自然と背筋が伸びて身体が目を覚ました。

    素敵な贈り物で始まった2018年。
    感謝の気持ちでスタート出来て幸せだ。


    大福梅