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席亭ブログ

2014年4月の席亭ブログ

  • 囲碁 教え方

    教え上手になろう!(11)

    少し間があいてしまいましたが、また再開します。
    前回「相手の土俵で囲碁を盛り上げよう!」という話をしました。
    岩手出身のA子さんには、まず
    「碁石海岸って知ってますか」
    から入ってみましょうか。
    岩手の大船渡にある風光明媚な海岸です。
    405px-Goishi-kaigan1[1]
    全国には碁にまつわる地名が多くあります。
    黒の碁石に似た石が多くみられる海岸 、碁石浜や碁石海岸も全国各地にあります。
    自分の故郷の話で盛り上がることが出来れば、囲碁が自然と身近な存在になって
    心に入っていくことができますね。

    次に華道が趣味ということで、
    「那智黒っていう石知ってますか」
    ご存じ黒石の原料となる石ですが、華道でも花器や敷き詰める石で使います。
    そしてお仕事が秘書。経営者の多くが囲碁を趣味としていることはよく知られています。
    仕事以外の話題で共通のものが出来ると、コミュニケーションに幅が広がりますよ、と。

    スポーツ大好きで世界を出張で飛び回るB君。彼にはまず
    「囲碁もスポーツですよ」
    の一言から”つかみ”に入りましょうか。

    「え~、囲碁が運動ですか!?」
    はいそうです、頭も身体の一部です。^^ そもそも運動とは何でしょう。 と笑顔で続けましょう。
    中国ではスポーツニュースで囲碁の話題が出てきます。
    勝負がはっきりつくものはスポーツなのです。
    *囲碁が冬季五輪競技としてエントリーできないか真剣に議論されたこともあるとか。

    アメフトも囲碁と同じ陣取りゲームですよね、とか、
    囲碁が世界70ヶ国以上で楽しまれているんですよ、といった要領で
    「相手の土俵で囲碁話盛り上げる」 できそうですね!
    450px-2006_Pro_Bowl_tackle[1]

    最後にデザイナーのC子さん。
    アートな感性を持った方にも囲碁はぴったりなのですが、
     「頭がよくないと出来ないのでは」「計算が必要なのでは」といった心配で躊躇しがちです。
    こういう方には・・

    「囲碁は勝負がつく芸術なんです」
    の一言から心をわしづかみしてしまいましょう。

    「えっどうして囲碁が芸術なんですか??」 

    芸術とは時間軸で進化してないもの、と言えます。
    何百年も前のモーツァルトや ダヴィンチが今でも毎日親しまれています。

    今の囲碁名人も、江戸時代の人が残した打ち方を勉強しています。
    芸術なのでどの時代のものでも勉強になるのです。
    突然才能が開花したりジャンプするのも芸術です。
    小学生の紅白歌手が出たりするのと一緒で小学生で囲碁プロになる子もいます。
    コンピューターが人間の域に達していない唯一のゲーム であることも、
    芸術に近いゲームということなんです。

    と、説明がただ長くなってしまうのもよくないですが、
    そこは相手の反応に応じて取捨選択。盛り上がればドンドン話をかぶせていきましょう。

    あっC子さんはあとゴスペルが趣味でしたね。
    あのゴスペラーズの北山さん、囲碁が趣味なんですが ご存じでしたか。。

    「相手のことを知って、相手の土俵で囲碁を盛り上げていく」

    教える時にこのことをちょっとだけ気をつけると、効果がぐんと違ってきます。
    ぜひ試してみてください!