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席亭ブログ

2017年9月の席亭ブログ

  • 囲碁 全般

    「仲間」は終わらない

    同志であり仲間だった奴が、5日前に突然行方不明になった。
    その直前まで連絡をとりあっていたのだが、原因がわからない。

    事件、事故、それとも…。
    あらゆる可能性が頭をめぐった。

    それが先ほど、探さないでほしいという要望とあわせて無事でいるとの
    一報が警察から入った。

    ほっとしたのは言うまでもない。ご家族もさぞかし安心したことだろう。
    とにかく取返しがつかないことになっていないのは大きな、大きな喜びだ。

    悩みに気づけなかったのは悔やまれるが、
    これからまた、仲間の歴史は積み重ねられる。

    もう探しはしない。
    というより、手がかりなしで探せない。

    しかし、こんなことで「仲間」が終わりはしない。
    いつでもまた笑顔で会えると思う。
    この話をネタにして、飲める日が来ると思う。

    そんな日をゆっくり待つことにしよう。

  • 昨日のブログでふれた、お墓購入のときのこと。
    積極的に本プロジェクトを推進する母が熱弁をふるう。

    「もうこれからは何が起こるかわからないから、
    色々と準備しておかなくちゃね」

    母は74歳、父は76歳。
    まだまだ元気だがたしかに備えておくことは大事だ。

    「あと、もしお父さんより私がさきにいっても
    お父さんがお参りにくるわけないじゃない」

    父の性格をかんがえると、そうかもしれない。

    「だから私はお父さんよりも先にいかないために、一日でも長く生きるのよ」

    そうか。そんな動機もあるのか。

    まぁとにかく2人とも長生きしてくれれば、息子としてはなんでもいいかな。

  • その他

    進化するお墓

    何十年も前に両親が八王子に購入したお墓を、都心型に引越しした。
    そのお墓にはまだ誰もはいっていない。

    お彼岸ということもあり、お墓参りの人で建物内は混雑していた。

    ICカードをかざして待つこと1分。
    空いているブースが自分の家のお墓となる。

    お墓なんて興味ないといいながらも法曹界にいた父は、
    永代供養の法的意味や50年後のビル耐用年数後の権利関係など質問していた。

    こうしたタイプのものが世に出てまだ10数年だが、
    今日購入したところは、7,000家族のお墓を収容する能力があり、
    既に2/3は販売済という。

    年間使用料も50年分前払いした。50年後、僕は97歳。
    その頃のことを母は色々と心配していた。

    弟がひとこと。
    「大丈夫。その頃は母さんもう口だせないから」
    笑いがおこった。

    つい20年前、いまの様相は考えられなかった。
    進化するお墓は、50年後はどんな状態になっているだろう。

  • 囲碁 全般

    現代囲碁大系

    久しぶりにランチを誘われた。Kさんは79歳。僕がいた商社のOBだ。
    レストランの席につくなり1冊の本を出された。

    「これ、もしずっと持っててくれるならあなたにあげようかと思って」

    随分昔の本だ。茶色く色あせたセロハン紙に包まれた箱から、
    そおっと取り出してページをめくるとほとんど読まれたことがないのがわかる。

    「囲碁がもっと強くなりたくて定期的に買ったんだが、
    買って満足しちゃってね」

    本の名は『現代囲碁大系第一巻 明治・大正名棋家集』。

    今から35年前に発刊された全集で47巻。
    なんと全部新品で揃っているという。
    当時の値段で1冊3300円。高価なものだ。

    ぜひ譲り受けて大切にしなければならない。

    「坂田栄男夫人に頂いた碁石もうちにあるんだ。これもいつかあげるよ」

    50年間は責任をもってしっかり所持します。
    そして本も碁石も、その本分を果たしてもらうようにします。

    20170

  • 愚兄の役割

    先日テレビで放送された『男はつらいよ』誕生秘話のなかで、
    これは「愚兄賢妹(ぐけいけんまい)」の物語だと山田洋二監督が言っていた。

    僕は寅さんのファンなので、この言葉がピッタリであるのはよくわかる。

    一方、10年ほど前に大ヒットした米国ドラマで『プリズンブレイク』がある。
    ついはまって何度も見たものだ。
    一言でいえばこれは「愚兄賢弟(ぐけいけんてい)」の物語だ。

    人の心をとらえるストーリーに「愚兄」は大事な役割を
    果たしているのだろうか。

    そういえば僕には2歳下の妹と5歳下の弟がいる。

    2人にはいつも心配をかけているが、何らかの役割を担っていると思いたい。