Blog

席亭ブログ

2017年11月の席亭ブログ

  • 囲碁 全般

    変わる力

    僕は、創立三年が経過した(一社)『全日本囲碁協会』の理事を
    務めている。中心メンバーは皆80代、理事長は88歳だ。

    これだけの高齢メンバーが情熱を傾けて運営する全国組織もないだろう。
    囲碁の魅力の一つといえる。

    今週は父よりはるかに年上の理事2人と
    それぞれ個別に膝をつきあわせて話をした。

    今までは中心メンバーの驚異的な熱意でもってきた組織だが、
    いつまで続くかはわからない。

    ではすぐに僕らが引き継げるかといえばそんな簡単な話ではない。
    世代が離れすぎているのもあり課題は山積だ。

    今後について2時間、3時間、激論をかわして
    はっきりわかったことがある。

    僕らはいま「変わる力」が試されている。
    もう一度原点にもどって、変わる力を奮い起こす時なのは間違いない。

  • シニア

    話すことでわかること

    お台場東京ビックサイトで開催中の「産業交流展2017」で
    『名脇役オーディション』の話をした。

    シニアの力を中小企業に活かす。
    そのマッチングをオーディションで行うというものだ。

    ミニステージで5分だけということもあり
    ほとんど何を話すか決めずに登壇した。

    準備をしていないぶん熱が伝わったのか、
    終わったあと2人の方がもう少し詳しく聞きたいときてくれた。

    最近人前で話す機会が少し増えてきて気づいたことがある。
    考えていることを話しているようで、実はその逆も多い。

    「話をすることではじめて自分が何を考えていたかわかる」

    もっともっと話す場がほしい。
    そんな気持ちが日々沸いてくる。


    産業交流展1

  • その他

    もっとも電車に乗った男

    関口知宏。
    彼ほど電車に乗った人はいない。

    2004年の日本最長片道切符12,000キロの旅を終えたあと、
    翌年JR全線20,000キロの旅へ。

    そのあとドイツ、イギリス、スペイン、ギリシア、
    スペイン、トルコを一周。

    そして中国一周最長片道36,000キロ、200日の大旅行。

    あまりに疲れたのだろう。8年間の「休憩」のあと最近また
    オランダ、ベルギー、チェコ、オーストリア、イタリア、
    ハンガリー、クロアチア、スウェーデン、ボルトガルも一周している。

    最初の日本一周の頃からずっと彼と一緒に旅をしてきた。
    食卓でNHKの番組を見ながらでだ。

    僕が例によって勝手に親近感を感じるのは、10年前の秋、
    北京に彼が電車で到着した日に偶然僕も北京にいた、
    というだけではない気がする。

    いきあたりばったりで偶然の出会いが続く彼の旅が、
    遠い昔の自分の旅を想いださせてくれるからだろう。

    そして彼のゆるく、温かく、優しい眼差しが好きだからだろう。

  • その他

    旅のつづき

    別冊太陽という本がある。
    雑誌サイズで迫力ある大きい写真が満載だが
    ハードカバーの写真集ほど「かちっと」はしていない。

    そんなちょっとジャケットを羽織って近所に贅沢ランチを
    しにいくような本が、本屋の棚で偶然目にとまった。

    『別冊太陽 星野道夫』

    20171114hoshino

    彼とは27年を超える付き合いだ。
    付き合いといっても、勝手にこちらがずっと親近感を
    覚えているだけだが、それには理由(ワケ)がある。

    彼が執筆中の本の構想を練りながら
    アラスカ、フェアバンクスの街を歩いているとき、
    偶然同じ日、僕もそこにいた。

    そのことを20年後、彼のエッセイを読んで知った。
    ひょっとして、あのマイナス25℃の街角ですれちがったかもしれない。
    胸が熱くなった。

    この別冊太陽、今まで何度か目にしたことのある写真と
    ふたたび会えたのも嬉しかったが、

    巻末に載る奥様の小エッセイ『旅のつづき』もよかった。

    僕もまだ、あの旅のつづきをしている。

  • その他

    いい珈琲の見分けかた

    ランチのあと、近くのカフェにはいった。
    今日で2度目の訪問だ。

    苦みの一番強い表示のある「スーパーアロマ」を希望したところ
    品切れで、次に苦いというお薦めの珈琲が出てきた。

    四谷のレストラン三国に卸している豆だという。
    開店直後でまだ暇そうなマスターが話かけてきた。

    「いい珈琲は、砂糖をいれてみるとわかりますよ。
    苦みがコクにかわります」

    いまこのテーブルに「へぇ」ボタンがあれば続けておしている。
    いい珈琲は砂糖を入れずに飲むものだと思っていた。

    「安い珈琲に砂糖をいれると、苦みは舌の両側に残って甘いだけ。
    でもいい珈琲だとしっかり一つの味になるでしょ」

    ひさしぶりに砂糖をいれて一口飲んで驚いた。
    うーむ。確かにその通りだ。

    ブラックで半分飲んだあとにスティック1本追加だから
    標準の倍の甘さのはずだ。しかしそんなに甘さは感じない。
    別の味、香りがたっている。

    イタリア人がエスプレッソに砂糖をたくさん入れる理由は
    これかもしれない。

    SMBカフェ(中野坂上・新中野)
    https://bankoku-coffee.jimdo.com/直営カフェ/