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席亭ブログ

2017年12月の席亭ブログ

  • 囲碁 教え方

    一番教えたいこと

    教えるときに一番教えたいものは何か。
    考えたことがあるだろうか。

    囲碁の場合は、ルール、布石、定石、手筋など、盤上に関する知識や
    テクニックはそれこそごまんとある。

    しかし僕が一番教えたいのはそれではない。

    「自信」だ。

    とにかく自信を教えたい。

    自分が持っているポジティブなエネルギーに気づいてもらう。
    教えるときはこれに一番気を配りたい。

    ここさえクリアできれば、必要な知識やテクニックは覚えも早くなり、
    忘れてもそれをネガティブにとらえない心のゆとりが生まれる。

    しかし「教える=覚えてもらう」の公式に従うと、
    人間だから「忘れる」がセットになる。
    「忘れる」への恐怖を植え付けてしまい、一番大事な「考える」に
    頭が向かなくなる。その結果、上達につながらない。

    では自信をどう教えるのか。

    まず相手を知ることがスタートだ。
    そして相手が発する言葉に耳を傾け、
    自分が発する言葉もその人向けに選ぶ。

    その地道な繰り返しにしか答えはない。

  • シニア

    奈良からの贈り物

    石音歴10年のシニア女性からプレゼントが届いた。

    息子さんが経営するチョコ専門店から
    石音インストラクターと席亭宛てに12箱だ。

    今まで何度もこうして頂戴している。
    石音で楽しんで頂いている気持ちが伝わってきて、
    席亭として毎回嬉しさがこみあげる。

    チョコは「バーマンズチョコレート」という。
    息子さんの造語だそうで、バーテンダーが造ったとても洋酒な生チョコだ。
    バレンタイン前には日本橋三越や新宿小田急でも買えるらしい。

    今日は午後、渋谷で囲碁教室『上達の約束』があった。
    早速メンバー4名と我々講師2名で極上のチョコを頂いた。

    まったくクリスマス色がなかった盤側に
    一瞬華やかな空気と笑顔が広がった。

    *バーマンズチョコレート
    http://www.bar-choco.com/page/1

  • その他

    似たもの同士

    間もなく4回目の年男となる。そう、僕は戌年だ。

    しかし今までの人生、犬とは全くといって接点がなかった。
    苦手意識は特にないが、飼いたいとか、かわいいといった感情を
    もったことはなかった。

    今日、つれの姪っ子に自宅に招かれたらペットとして届いたばかりの
    生後3ヶ月の子犬がいた。トイプードルとマルチーズのハーフらしい。

    5歳の女の子に、だっこしてごらんと言われて、恐る恐る抱いてみる。
    慣れていないので不安定感抜群だ。

    「似たもの同士だね~」

    というつれの台詞に気の利いた返しをする余裕もない。

    しかししっぽをふりながら喜んでいる様子を見るうちに、
    かわいいなぁと素直に思った。

    動物のお腹をかかえると、当たり前だが鼓動や呼吸が手に伝わってくる。
    生き物と触れ合うのは久しぶりだが楽しくなってきた。

    2時間後、ケージの前に陣取り、子犬の一挙手一投足を
    じっと観察する僕がいた。


    IMG_7383

  • その他

    よいお年を

    この挨拶をする機会が増えてきた。

    次に会うのは新年、という時だけ期間限定で登場する
    この言葉の響きは結構好きだ。

    発する自分も「よし、いい年を迎えるぞ」と気持ちが前向きになる。

    そういえば今年の元旦、実家でのことを思い出した。
    4歳になったばかりの姪っ子を隣家に挨拶に連れていった時、
    彼女は堂々と挨拶をした。

    「よいお年を!」

    そのあとに省略されている言葉まで教わらなかったのだろう。
    思わぬ視点に周囲の顔がほころんだ。

  • シニア

    時報より正確?

    2日連続で87歳のシニア宅を訪れた。

    僕はいつも10分ほど前に到着して、1Fのロビーで時間を調整してから
    彼が住む23階に向かう。

    約束の90秒前に下で部屋番号を押して開錠してもらい
    エレベーターであがるとほぼ丁度の時間に玄関前に到着する。

    今日は僕が到着すると、既に玄関の扉を開けてニコニコしながら
    腕時計を操作する仕草をしていた。

    「根本さんの到着にあわせて時計を調整しようと思ってね。
    時報より正確だからね」

    独特のユーモアだ。信頼されていることが伝わり素直に嬉しい。

    ところで僕は、いつも同じ電車に乗って、駅から歩く速度で
    微調整して来ていることになっている。

    毎回階下で調整しているのはここだけの秘密だ。