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席亭ブログ

  • シニア

    講演前夜

    明日は中野区産業振興推進機構(ICTOCO)で講演をする。

    演題は『シニアを活かす目のつけどころ』。

    今まで同じタイトルで話をしたことはない。
    中小企業の経営者が30名ほど集まると聞いているが、
    これも初めてだ。

    こうした場がいただけるのはありがたい。

    時間は20分ほどと短いが、準備が簡単かというとそうではない。

    「何を言わないか」

    いま悩んでいる。

    講演前夜、いつもの風景だ。

    *中野区産業振興推進機構 http://ictco.jp/about.html

  • 囲碁 全般, シニア

    味のわからなくなる男

    昨日は前日に続いて87歳のシニア宅でPCと囲碁指導だった。

    日曜は富士山に沈む夕陽を眺めながらだったが、
    月曜は一変、吹雪の大都会が窓の外にひろがった。

    いつも対局が始まり少したった頃、奥様がお茶をいれてくださる。
    昨日は桜茶に和菓子だった。

    本当は話をしながらゆっくり味わいたいが、
    対局中は盤面に気がとられてしまう。

    それでも一口食べた瞬間、これはうまい!と思ったのは覚えている。
    桜茶の薄い塩味が和菓子の甘味をひきたてていたのも。

    しかし味の記憶はすぐに「脳の別フォルダ」に仕舞われる。
    あとでそれを取りだすことはめったにない。
    対局中、僕は「味のわからなくなる男」になる。

    昨日いただいたのは、赤坂にある和菓子の名店、『塩野』の
    生菓子であることは知っていたので、あとで調べて驚いた。

    15種類ある「1月の和菓子(1個370円)」で
    これだけ1個700円(!)の『菱葩餅(ひしはなびらもち)』だった。

    説明にはこうあった。
    求肥餅の中には赤く染めて菱形に抜いた求肥と密漬けごぼう、
    そして優しさの中にもきりっと風味のある味噌餡がはいっている。

    いまさらながら昨日の味がよみがえってきた。

    あの中にはたしかに優しい味噌がいた。
    味噌はたしかにきりっとしていた。
    包んでいた求肥はたしかにほっぺたより柔らかかった。

    あぁ、かなうことなら碁盤の前ではなくもう一度…。

    もうひとつ。
    包装をあけたとき、ごぼうを楊枝と思って最初に抜きとり、
    しずかにお皿に置いたのを思い出した。

    *御菓子司 塩野 http://www.siono.jp/201801.htm

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  • シニア

    ただいま準備中

    国が進める「シニア活用」と中小企業の大きなテーマ「採用と定着」。

    この2つがぶつかって革新的な流れが生まれるといいが、
    よく考えると無理がある。

    これだけ世の中の変化のスピードがあがる中で、
    「シニアの再教育」という概念が社会にないからだ。

    ではシニア向けの教育の場をたくさん作ればいいのかというと、
    ことはそんな簡単ではない。

    知識・経験ともに十分なシニアがその場に集まる動機がない。
    「知識十分・意識不十分」なシニアが大勢いる。
    経済的にもそれほど困っていなければなおさらだ。

    現状は、シニアの視線が「うちへうちへ」
    (仲間うち、自分のうち)と向かっている。
    『世代遺産』が伝わることなく、日本中で日々消えていっている。

    自分の力をもう一度社会に役立てよう。
    世代を超えて伝えていこう。

    その気になって頂くためにどうやって火をつけるのか。

    いま準備中の『名脇役オーディション』について来月中旬、
    中野区の経営者の前で話す機会を頂くことになった。

    経営者側への発信に加えて、名脇役候補のシニアへの発信も
    仕掛けていきたい。

    4月からこれを毎月の定例会に発展させて、
    中野から全国に発信していきたい。

  • 囲碁 全般, シニア

    会うのは楽しい

    昨日は13回目の石音新年会で31名が集まった。

    ネットで仕事をしながら毎回思う。
    会うのは楽しい。

    10年以上石音で楽しんでいる常連メンバー5人も、
    みな80代
    になってきているが元気そうだった。

    ふだんネット上で見ている顔写真が10年前のままだから、
    会うと自然と歳月を感じる。
    そして今年もまた会えた喜びがこみあげる。

    言葉にするのが難しいが
    同年代の友人とは会う喜びの質が違う。

    石音を始めてよかったと思う瞬間だ。

  • シニア

    つっこまない限度

    うちの母に限らず、加齢とともに
    「言いたいことはわかるけど、それじゃないんだよなぁ」
    ということが増えてくる。

    こちらもいちいちつっこまずに、勝手に「変換」して理解する癖がつく。

    2年前に出版したとき、母の第一声を覚えている。

    ―どうせあなたの本なんて売れないんだから
     本屋さんに頼んで『花火』のそばにでも置いてもらいなさい。

    これはいいとしても、ものには限度というものがある。
    いつだったか、電話のついでに小学一年生の姪っ子(孫)の話になった。

    ―最近の小学生はすごいわよ。帰宅のときに学校の門を出ると
     「いま門を出ました」ってお知らせがお母さんにくるらしいの。
     あれなんて言ったかしら。そうだ、きっとJアラートがついてるんだわ。

    日本中が真剣に心配しているものとGPSを間違えるとは不謹慎だ。
    放置しておくとほかでも言いふらしそうだから、
    久しぶりにつっこもうかと思ったが、結局やめた。

    この3文字も少ししたらすぐ別のものに置き換わってしまうに違いない。