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根本席亭ブログ 500人の笑顔を支える、ネット碁席亭日記 囲碁の上達方法やイベント情報など、日々の出来事を発信していきます。


少し間があいてしまいましたが、また再開します。

前回「相手の土俵で囲碁を盛り上げよう!」という話をしました。

岩手出身のA子さんには、まず

「碁石海岸って知ってますか」

から入ってみましょうか。

岩手の大船渡にある風光明媚な海岸です。

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全国には碁にまつわる地名が多くあります。

黒の碁石に似た石が多くみられる海岸 、碁石浜や碁石海岸も全国各地にあります。

自分の故郷の話で盛り上がることが出来れば、囲碁が自然と身近な存在になって

心に入っていくことができますね。



次に華道が趣味ということで、

「那智黒っていう石知ってますか」

ご存じ黒石の原料となる石ですが、華道でも花器や敷き詰める石で使います。

そしてお仕事が秘書。経営者の多くが囲碁を趣味としていることはよく知られています。

仕事以外の話題で共通のものが出来ると、コミュニケーションに幅が広がりますよ、と。



スポーツ大好きで世界を出張で飛び回るB君。彼にはまず

「囲碁もスポーツですよ」

の一言から”つかみ”に入りましょうか。



「え~、囲碁が運動ですか!?」

はいそうです、頭も身体の一部です。^^ そもそも運動とは何でしょう。 と笑顔で続けましょう。

中国ではスポーツニュースで囲碁の話題が出てきます。

勝負がはっきりつくものはスポーツなのです。

*囲碁が冬季五輪競技としてエントリーできないか真剣に議論されたこともあるとか。



アメフトも囲碁と同じ陣取りゲームですよね、とか、

囲碁が世界70ヶ国以上で楽しまれているんですよ、といった要領で

「相手の土俵で囲碁話盛り上げる」 できそうですね!

450px-2006_Pro_Bowl_tackle[1]



最後にデザイナーのC子さん。

アートな感性を持った方にも囲碁はぴったりなのですが、

 「頭がよくないと出来ないのでは」「計算が必要なのでは」といった心配で躊躇しがちです。

こういう方には・・



「囲碁は勝負がつく芸術なんです」

の一言から心をわしづかみしてしまいましょう。



「えっどうして囲碁が芸術なんですか??」 



芸術とは時間軸で進化してないもの、と言えます。

何百年も前のモーツァルトや ダヴィンチが今でも毎日親しまれています。



今の囲碁名人も、江戸時代の人が残した打ち方を勉強しています。

芸術なのでどの時代のものでも勉強になるのです。

突然才能が開花したりジャンプするのも芸術です。

小学生の紅白歌手が出たりするのと一緒で小学生で囲碁プロになる子もいます。

コンピューターが人間の域に達していない唯一のゲーム であることも、

芸術に近いゲームということなんです。



と、説明がただ長くなってしまうのもよくないですが、

そこは相手の反応に応じて取捨選択。盛り上がればドンドン話をかぶせていきましょう。



あっC子さんはあとゴスペルが趣味でしたね。

あのゴスペラーズの北山さん、囲碁が趣味なんですが ご存じでしたか。。



「相手のことを知って、相手の土俵で囲碁を盛り上げていく」



教える時にこのことをちょっとだけ気をつけると、効果がぐんと違ってきます。

ぜひ試してみてください!



前回お話した、「相手の土俵で教えよう!」

今回は、囲碁初めての人向けに雑談するシーンを想定しましょう。



相手の土俵で入門者と囲碁雑談する



これ、簡単そうで、そんなに簡単なことではありません。

ポイントはやはり「相手の土俵」。

そうです。囲碁愛だけで攻めてはだめなのです。

なぜなら相手はまだ囲碁を知らない

というか、おそるおそるノックしてる状態だからです。



 注)囲碁愛は必要です。この人がこんなに情熱を傾ける囲碁って何だろう、

   と興味を持ってもらえる面もあります。但し、囲碁愛だけで突っ走ると失敗します。



ではここで皆さんの「囲碁雑談力」チェックです。

これから教える相手の情報が入りました。どう「囲碁展開」しますか?



A子さん(35)  岩手出身で趣味は華道です。秘書をやってます。

B君(25)    スポーツ大好きで昔アメフトに燃えてました。出張で世界廻ってます。

C子さん(29)  紙のデザイナーです。趣味でゴスペルグループに所属してます。



席亭はこの入門者向け雑談を、「なんでも囲碁返し」とよんでます。^^

上達するには、囲碁に関する小ネタを100準備するところから始めましょう。

慣れてきたら自分なりにカスタマイズしたり、ユーモアをまじえたり。



もちろん正解はありません。席亭ならこんな展開にします、は次回お話します。



棋力は関係なし、知ったかぶりでどんどん教えよう!

前回寅さんから教わったことでした。

今日は、教える時に一番注意してほしいこと、言います。



「相手の土俵で教えよう!」



えーな~んだ、そんなことはいつもやってます。

はい、そうですか。では相手が少し変な手を打ったとき、

こんなこと、やってませんか?



 「あっこれはこっちじゃなくて、こっちなんですよ。」



初心者は、自分なりに一生懸命考えて、ドキドキしながら打ってます。

手直しされてしまうと(正解を言われると)、ほとんどのケースでは

あっそうなんですねー。(という顔をして)

分かりましたー。(となってスルーします。)

なぜなら・・



質問したくても、何を質問していいのかわからないな。

せっかく親切で教えてくれてるのに(分からないって言ったら)悪いな。

こんなこと聞いたらバカだと思われるな。



しかし心の中では・・

「えーでも私はこうしたいからここに打ったんだけどなー」

「俺のこの石は、この手はいったいどうなるんだー」

「どうしてこの手じゃだめなんだ」



ではどうすればいいでしょう。

席亭のお薦めする作戦は



○ 笑顔で、「どうしてそこに打ちましたー?」と、まず相手の考えを聞く

○ その返答をうけて、『徹底的にポジティブに!』 まずその手を褒める

○ そして、ほかの選択肢はないか、再度考えてもらう



この3ステップです。

このキャッチボールがしっかり出来れば、

正解をあわてて教える必要はありません。(!)



皆さんは、正解を教えたい気持ち、抑えてますか?



今日のキーワードは『相手の土俵』でした。次回も続きます。



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寅さんから教わる囲碁上手への道、3回目(一応最終回)になります。

さて今日は間接的に見習うべき点を見てみましょう。



 ○知ったかぶりは教え上手の第一歩



旅先で偶然会った義弟のお父さんに紹介された今昔物語を

「えっこんにゃくが何だって?」

しかしその数日後、義弟に諭すように言います。

「いいか博、これは今昔物語と言ってな・・・」

まるで小さい頃から『人生の書』にしてきた人の口ぶりです。



ご存じの通り恋愛に関しては失敗ばかり、初心者の寅さん。

しかし恋愛に悩む若者に対しては、

「お前いいか、芸者は座敷で口説くもんだ・・」

『超上から目線』でカリスマ恋愛達人のごとく。



どちらのケースも、寅さんの話を聞いた相手は、すっかり心を動かされます。

これ、映画を見てる側の心境として当然、

「どの口が言うか~自分を棚に上げて~」

となって、そこがユーモアのツボです。

しかしこれは、実生活でも立派に活用できる戦略なのです。



皆さん、囲碁教える前に

「私なんかまだ〇〇級で弱いから~」

「人に教えるなんてやったことないしとても~」

と思い込んではいませんか。



ここで大事なこと言いますのでしっかり聞いてください。^^

 囲碁教える力と盤上の棋力、関係ありません。



囲碁教わって10分たった人は、全く囲碁知らない人の『いい先生』になれる

可能性あります。10級の人は20級の先生になれるのです。

そしてその10級の先生より初段の先生がいい先生かどうか。

「それは分かりません」



今日は教える技術ではなく、その前提の「教えようという気になる前のハードル」

とっぱらって楽しく教えてもらおうと、寅さんに登場頂きました。




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製品力ではなく、人間力で売ってしまう寅さんから、たくさん学べます。

ちょっと大げさに言ってしまうと、

教え上手を目指す皆さんは、囲碁愛ではなく、人間愛で教えましょう

となるのでしょうか。



「囲碁愛ではなく人間愛で」



つまり相手が何に興味があって何が欲しいのか、

よく観察しながらこちらのトーク行動を変える



ということですね。すでに本ブログで何度も言ってきましたが大事なのでまた書きます。

ここで皆さんの心の声が聞こえてきました。



「そうは言ってもルール教えなきゃ始まらないでしょ」

「相手が1人だったらいいけど、たくさんいたらどうするの」



直接の答えは今日は保留します。これからのブログでまとめるかもしれません。^^



さて寅さんは、売るときに必ず、製品と目の前に立つお客さんを結びつける

「ストーリー」を即興で創り上げています。

そうです。寅さんには、人への深い愛情があるので、すぐにストーリーが

湧き出てくるのです。製品愛だとストーリーがその人その人には創れません。



教え上手を目指す皆さんがこれを真似ない手はありませんね。



「お爺さんが囲碁が好きで、今度会ったら驚かせようと思って来ました」



こう自己紹介で話してもらった人に対してその日のキーワードは「お爺さん」です。

教えながらも、このワードを何度も使いながら、「その人にとっての囲碁ストーリー」

一緒に創ってあげます。



相手の心を動かす「教え上手」になるには、囲碁力、囲碁愛に頼らず・・・



寅さんに感謝しつつ、皆さんも一緒に人間力を磨きませんか。



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